|
2002年 10月 01日
現代建築が創り出す歴史街区の再生
カレ・ダールは、ノーマン・フォスターが設計した歴史的建造物と現代建築の共生をテーマにした美術館と図書館を併せ持つ現代美術センターである。
古い町並みに納められた現代建築は歴史的建造物と呼応しながら街区と一体感を創り出している。 3世紀に建てられた歴史的建造物であるローマ寺院「メゾン・カレ」の石の列柱と、現代建築「カレ・ダール」の鉄の細い柱は、17世紀の歳月を超えて共鳴しあっている。 この二つの建物に挟まれたオープンスペースに、カフェテラスやステージが作られて各種イベントが催される。また、オープンスペースを取り込むように設けられた大パーゴラは、屋上テラスを包み込みメゾン・カレへと視線を導く。 建物中央に設けられた強化ガラスの大階段と廊下は、天空光を受けながら室内とは思えぬ明るさで地下階まで光を落とし、オープンスペースとの連続性を創り出している。 ここにもまた、歴史的建造物と現代建築の旨い共生を見た。 探訪日: 1999 / 06 探訪者: 柳川賢次 所在地: フランス ニーム ![]()
by mys-style
| 2002-10-01 09:00
| 建築採集(2002年)
|