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2017年 01月 13日
会津さざえ堂福島県にある会津さざえ堂(正式名称:円通三匝堂)は江戸時代後期の1796年に建てられた高さ16.5mの仏堂です。六角形の平面と、内部を通る二重螺旋の斜路が特徴的な建物です。 螺旋が二重になっているため、上りの斜路と下りの斜路が交差することなく出口まで歩いて通れるようになっています。 また、その斜路の形状が外観にも反映され、まさに「さざえ」のような異質な形を作っています。 本来このお堂は、斜路に沿って配置されている観音像をお参りするためのものですが、現在では取り払われています。 本来の意味はなくなったかもしれない今でもこの建物が魅力的に思えるのは、訪れた時に感じる「ワクワク感」です。 サザエのような外観から『これから中で何が起こるのだろう』というワクワク感。 螺旋で見通しが効かないが故に思う『この先に何があるのだろう』というワクワク感。 これらは、自然に建物の中に人を誘い、斜路を登らせ、出口までワクワク歩かせることでしょう。 このような「ワクワク感」は建築においても非常に重要だと考えます。 訪問したのは5年前ですが、建築にとって大切なことを再確認させられ、今なお強く心に刻まれています。 探訪日: 2011 / 06
探訪者: 松井 悠成 所在地: 福島県 会津若松市
by mys-style
| 2017-01-13 09:03
| 建築採集(2017年)
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