Kenji Yanagawa Architect & Associates

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ブラザークラウス野外教会


この教会は、この地に住むご夫妻の依頼で建てられたものです。設計から9年かかって、 2007年に完成しました。ここの村人とクライアントのご夫妻と、そして、建築家であるピーター・ズントー自身が、一緒になって施工したそうです。まさにセルフビルドな建築です。

建物の工法がとっても変わっています。内壁は100本を超える長い丸太をテントのような形に組み、コンクリートの型枠として使っています。その周囲にコンクリートを50㎝ずつ流し込み、固まったのちに内型枠の丸太を燃やす事で、内部空間を作りました。

この空間は丸太の丸い跡が残る特徴的な表現で、焼けた後の煤で壁が黒く、暗くなっています。天井は抜けており、煙突状の空間です。黒い煤がついたギザギザの荒々しい壁を、天空からの光が柔らかくなめるように降りてきます。

また、壁にある無数のセパ穴には、ガラス玉が埋め込まれています。天空から降り注ぐ神々しい光が、ガラス玉に反射し、光が漏れる幻想的な空間が展開します。ガラス玉から漏れ落ちる光、空、雲の動きなど、その時々により表情が変化するこの光景は、荒々しさの中に、人の手で作られた温もりを感じる原始的で崇高な空間を創り出していました。

訪れた時は風花が舞い込み、コンクリートの荒々しさと相まった、幻想的な光が踊る魅力的な空間を体験することが出来ました。

※内部は撮影禁止でしたので他のサイトをご覧ください。

探訪日: 2015 / 01
探訪者: 柳川 賢次
所在地: ドイツ ケルン郊外
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by mys-style | 2017-03-31 09:00 | 建築採集(2017年)