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2017年 06月 30日
今時のキャンパス三十数年前、日本の大学は広い土地を求めて都市の郊外や地方都市へと移転していきました。欧米の大学のように構内に学生寮や既婚者寮、職員のための住居が無く、通学に時間を奪われていました。この数年で大学の在り方もさま変わりして、大阪の梅田界隈においてはサテライトキャンパスを含め十数校の大学が進出してきています。少子化に伴い学生数の減少は各大学の存続にかかわります。そこで都心の利便性と賑わいを活かし、人の集積と交流を求めた都市型キャンパスの登場となったようです。今回は、そうした大学を二つ紹介いたします。 ■関西大学梅田キャンパス KANDAI MeRISE(カンダイミライズ): www.kansai-u.ac.jp/umeda/ 地上8階建て「人との交流」と「起業」をコンセプトに1・2階にカフェ(スターバックス)と本屋(蔦屋書店)を設け、起業しようとする人たちと交流できる解放されたキャンパスです。 ■大阪工業大学梅田キャンパス OIT梅田タワー: www.oit.ac.jp/rd/umeda/index.html 地上21階建ての高層キャンパスで、CO2の排出を抑え、環境負荷の低減を図った都市型のタワーキャンパスです。1~4階に解放されたエントランス・ギャラリーや通り抜けが出来る公開空地・カフェテラスを備え、21階はレストラン等の賑わいエリアとなっています。 コンセプトはイノベーションを目指した地域開放型キャンパスです。 国の方針は地方創生ですが、伝統のある大学が都市へ集まり、都市がより都市化していき、地方都市や郊外がより衰退していくと、日本全体の繁栄は望めないように思います。 起業やイノベーションを地方都市から起こすことこそ地方再生ではないでしょうか。 探訪日: 2017 / 05 探訪者: 柳川 賢次 所在地: 大阪 梅田界隈
by mys-style
| 2017-06-30 09:00
| 建築採集(2017年)
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