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2018年 04月 12日
本日の一枚ニューヨーク、ワールドトレードセンターの隣接地に建設された『オキュラス』は、トランスポーテーションハブ(駅舎)及びショッピングモールがある複合施設です。オキュラスとは、ラテン語で『目』という意味だそうです。 2016年にスペインの建築家 サンティアゴ・カラトラバにより設計されました。 空に向かって飛び立とうと翼を広げた鳥の骨格のような外観で、平和の象徴である白い鳩のようにも見えました。 この特徴的な骨格が、そのまま建物の構造になっています。意匠が構造であり、構造が意匠でもあり、どれが柱なのか梁なのか分からないデザインになっています。 建物の中心にある地下のホールには、天空から光がふりそそぎ幻想的で、その荘厳さは教会の礼拝堂を感じさせます。 この巨大な施設は、店舗数が約150あり、毎日の通勤による駅利用者が約30万人、年間で約1500万人の観光客が訪れ利用しているそうです。 近代建築(モダニズム建築)は、機能主義、合理主義の建築であり、19世紀以前の様式建築やモニュメントにまとわりつく権力性や顕示性を否定することから始まっています。 今回訪れたオキュラスは、現在の建築になかなかない、機能性より、建物の形やその存在に大きな意味のある、建築だと感じました。 探訪日: 2017/ 11 探訪者: 柳川 実理 所在地: アメリカ ニューヨーク
by mys-style
| 2018-04-12 09:00
| 建築採集(2018年)
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