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Kenji Yanagawa Architect & Associates

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関西を拠点に様々なデザインを行っています

by Yanagawa Architect & Associate
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カテゴリ:建築採集(2020年)( 2 )


「自由」を問いかける建築


『フランクリン・D・ルーズベルト「四つの自由」公園』は、ルイス・カーン氏により設計され、死後約40年後の2012年にオープンしたルーズベルト大統領の記念公園です。
この公園は、ニューヨークのマンハッタンの東に位置する細長いルーズベルト島の最南端に建設されました。また、このルーズベルト島は、アッパー・イースト・サイドから公共交通機関でわずか5分の立地であるため、大学や病院関係者、国連関係者の寮にも利用され、マンハッタンへの通勤者が多い島です。

敷地形状をうまく生かして、二等辺三角形の平面に正方形の記念碑スペースを幾何学的に配置し、遠近感を創り出したシンプルな計画です。

「四つの自由(Four Freedoms)」とはルーズベルト大統領が表明した民主主義の原則で、
①言論・表現の自由、②信仰の自由、③欠乏からの自由、④恐怖からの自由
のことです。この公園の名前の由来になっています。

ルーズベルト島では、様々なイベントが行われます。多様なバックグラウンド(宗教、国籍、肌の色、言語など)をもつ人たちが集まり、自由に各々の主張をすることができます。また、川岸のすぐ向こう側には、たくさんの高級マンションや超高層ビル群が立ち並んでいます。世界一の富と、圧倒的な軍事力を背景にした安心感があります。

ここに立つと、自由を得ることはとても難しく、とても尊いものだと改めて感じさせられました。この公園は訪れた人々に、憩いと共に「自由」を自問する場所でもあるようでした。


探訪日: 2017 / 11
探訪者: 柳川 実理
所在地: アメリカ ニューヨーク
「自由」を問いかける建築_b0114785_09303836.jpg

by mys-style | 2020-03-27 09:00 | 建築採集(2020年)

下町にひらかれた美術館「すみだ北斎美術館」


すみだ北斎美術館は、東京の下町、両国にあります。
設計は、妹島和世氏により2016年に完成しました。都営地下鉄の両国駅から歩いてて7・8分のところにあります。三方は道路に面し、遊具のおかれた児童公園に開かれた美術館となっています。

開かれた美術館と称していますが、建物は閉鎖的で金属の大きなオブジェといったところでしょうか。1階のアプローチ動線が三方の道路と外部通路で公園に開放されて繋がっています。四方からのアプローチは三角形のスリットで構成され、壁面の微妙な折れ具合と相まった造形を創り出しています。館内に取り込むべき環境が無い場所につくる一つの手法としての内包型の建築といえるでしょう。

北斎の生誕地に、北斎の優れた構図やトリッキーな描写力を、現代建築で表現した作品だと感じました。
動線計画については設計者のわりきりが良すぎて、来館者・運営者のどちらにも使いづらい建物になってしまったように思われます。

北斎美術館としては、企画展示(原画)と常設展示(レプリカ・アトリエ模型等)があり、北斎の世界を満喫することができました。
先人が残したすぐれた遺産を、地域の交流や活性に活かされた秀作ではないでしょうか。


探訪日: 2019 / 12
探訪者: 柳川 賢次
所在地: 東京都 墨田区
下町にひらかれた美術館「すみだ北斎美術館」_b0114785_10195681.jpg

by mys-style | 2020-02-06 12:00 | 建築採集(2020年)