Kenji Yanagawa Architect & Associates

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静かなる空間


東京国立博物館の法隆寺宝物館は、1999年に東京都台東区上野公園内にて、東京国立博物館にある法隆寺献納宝物の展示施設として、谷口吉生 氏により設計されました。飛鳥時代から奈良時代にかけて生まれた貴重な宝物300件あまりを収蔵しており、正倉院宝物と双璧をなす古代美術のコレクションを扱っているとして高い評価を受けています。

建築的特徴としては、軽量なアルミハニカムパネルの屋根を採用することで、下部構造物への負担を軽減させ、柱を細し、建築物が利用者に圧迫感を極力与えないよう配慮されています。また、御影石のアプローチで水面を囲むとともに、エントランスホールを透明なガラスのボックスとライムストーンで構成することで、外部とつながっているかのような感覚のまま展示室へ誘導されて行きます。
周辺の木々や光、そして水など、すべてが一体となり、訪れた人々に穏やかな時間を与えてくれます。

現在、真新しさや話題性を優先した建物が非常に多くなってきています。
メキシコの建築家ルイス・バラガンは『建築家の使命は静寂な空間を創ること』
であると言いました。
まさにこの建物は、その言葉を体現できている作品ではないでしょうか。

谷口吉生 氏の追っかけ(ファン)の小生は、休日のひと時をこの静けさで癒されました。パンダも良いですが法隆寺宝物館もおすすめです。

探訪日: 2016 / 09
探訪者: 柳川 賢次
所在地: 東京都 台東区
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by mys-style | 2016-09-01 09:00 | 建築採集(2016年)